哺乳瓶の乳首の穴と吸啜の関係

子供がいる家庭で哺乳瓶を購入したことがない家庭は少ないと思います。しかし、哺乳瓶の衛生管理(煮沸や加熱のような)には神経を使うようですが、哺乳瓶の選択に神経を使っている人は少ないように思われます。実は、哺乳瓶の選択も子供の成長に影響するのです。

赤ちゃんは誕生から5か月頃までは原始反射である吸啜反射によって母乳を吸います。この「啜」は「すする」という意味を持ちます。この「すする」を実験するには、指を赤ちゃんの口の中に入れて吸わせてみるとすごい力で吸うことがわかります。むしろ、吸うというよりシゴいているといってもいいでしょう。

乳児の舌は下顎の動きと合わせて蠕動様運動で舌背面がうねるように下がり、軟口蓋との間に陰圧が生じて乳汁を飲んでいます。陰圧形成のためい口唇、特に上口唇は乳輪部にぴったりついています。

もし、上口唇の密着が出来ない場合は発育上、何かのトラブルがあるかもしれません。

哺乳瓶の乳首の穴にはサイズがあります。主に、SS,S,M,Lなどです。乳児は哺乳瓶の栄養分を吸引によって摂取します。実はこの吸引が口腔機能のトレーニングになり乳児の成長過程にとって大切なのです。

最も大きなサイズのL穴では吸引力をほとんど必要としないため、舌はゆらゆら動いているだけで、口腔機能に対するトレーニングとしては効果がありません。哺乳時間は15分前後が適当といわれています。

わが子を早く成長させたいという願いから、栄養分を速やかに摂取するようにという気持ちで大きな穴にする方は多いのですが、そのような焦りは、お子さまの成長には逆効果になることもあります。

尾村 育史

■この記事の監修者

尾村 育史

経歴
  • 昭和62年 大阪歯科大学卒業
  • 昭和62年 奈良市の歯科医院に勤務
  • 平成11年 尾村歯科医院 設立
所属学会・研究会
  • 保田矯正塾
  • 日本床矯正研究会
  • Vキッズ会
  • 神戸臨床小児歯科研究会
  • 国際歯周内科学研究会
  • 日本臨床歯周病学会
  • 日本ヘルスケア歯科学会

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